こんにちわ、モリモリです(@m_SideFIRE)
2021年4月5日、政府が選択的週休3日制について検討していくというニュースがありました。
ニュースの詳細はコチラ(出典:NHK政治マガジン)
この記事を読んでいるあなたは、
週休3日制はいつから導入されるの?
最近、何で週休3日制の話題が増えているの?
週休3日制になったら、休みが増えるのは嬉しいけど給料はどうなる?
といった疑問をもっていませんか?
この記事では、
- 週休3日制はいつから導入されるのか
- 政府が週休3日制を取り入れようとしている理由
- 週休3日制のメリット
- 週休3日制のデメリット
- 週休3日制を導入している企業の例
について解説していきます。
この記事を読めば、選択的週休3日制について制度の中身を知ることができます。
選択的週休3日制を知っていれば、休みが増えることで給料が減ったときに備えて、副業でおぎなう準備もできます。
- 週休3日制の本格的な導入はまだ先になる。
- 政府が週休3日制を進める理由は、コロナ対策と働き方改革。
- 休みが増えるが、給料が減るケースが多い。
- 休みが増えれば、適正なリスクを取って副業で収入を増やしやすくなる。
- 日本でも、すでに週休3日制を導入している企業がある。
それでは詳しく見ていきましょう。
選択的週休3日制とは
選択的週休3日制とは、希望する労働者に対して1週間のうち3日の休日を与える制度です。
実現すれば、多様な働き方を実現することが出来ます。
選択的週休3日制の義務化及び導入はいつから?
2021年4月13日から、政府が希望に応じて週休3日制を選べる「選択式週休3日制」の普及に向けた議論を始めたばかり。
そこから、2021年6月に閣議決定された政府の「経済財政運営と改革の基本方針2021」(骨太の方針)にも選択的週休3日制が盛り込まれました。
しかし、2021年9月の段階では、本格的な義務化と開始時期は未定です。
そのため、いつ週休3日制が導入されてもお金に困らないように、お金の貯め方・増やし方を学んでおきましょう。
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今後、労働条件が厳しくて、若者の敬遠されている業種や業界ほど、週休3日制の導入による人材の確保や定着の効果が期待できます。
そして、週休3日制を導入する企業が現れると、他の企業はシェアを奪われてしまいます。
結果的に業界全体が縮小し、業界全体の売り上げが落ちてしまう可能性もあるため、週休3日制の導入は、業界全体で進めるべき課題です。
人材の獲得にいまやテレワークは必須です。
それと同時に、休みが取りやすい企業も人気です。
いまは多様な働き方がそれぞれの個人に認められつつある時代。
育児や介護と言ったライフイベントがあるときには週休3日制を活用し、区切りがつけば元の働き方に戻すといった柔軟な働き方のためにも週休3日制は有効です。
日立製作所は2022年度中にも週休3日を可能にする新しい制度を導入します。
さらにNECやパナソニックホールディングスも週休3日制を検討中。
電機・IT(情報技術)業界で週休3日制の導入が広がる背景には、人材獲得競争が激化している側面があります。
働く立場としては、少しでも待遇の良い会社で働きたいですよね。
週休3日制を取り入れ、福利厚生の充実した会社に人気が集中すれば、他の会社も週休3日制を導入せざるを得ません。
良い人材を確保するための必須条件として、この流れがどんどん広がってほしいですね。
政府が選択的週休3日制を取り入れようとしている理由
政府が週休3日制導入を検討している理由の一つに、コロナ禍の影響があります。
週休3日制を導入することによって、出勤を減らして新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐ狙いがあるからです。
また、コロナ禍によって増えた失業者の雇用確保という点もあります。
これはコロナ禍によって倒産や整理解雇を避けるため、ワークシェアすることが目的。
ワークシェア、つまり一つの仕事を数人で行うために週休3日制を導入しようというものです。
しかし、ワークシェアでは雇用が確保出来ても収入が減るので、休みが増えるからといって単純に喜べません。
また、昨今の副業解禁など新しい働き方の広まりや、子育てや親の介護などが増えている背景もあります。
仕事との両立を可能にして、子育てや介護を理由とした離職を防ぐ。
その結果労働者を確保する狙いもあります。
その他、コロナ禍でダメージを受けた観光や外食産業の活性化という目的も。
休みが増えれば、旅行や外食に行きやすくなるからです。
政府が選択的週休3日制の導入を進める理由をまとめると、
- コロナ対策
- 多様な生き方を認めることで人材を確保
- コロナで収益の減った観光や外食産業を保護するため
という点があげられます。
また、2021年11月24日のニュースで、イギリスのアトム銀行が週休3日制を導入したという記事がありました。
アトム銀行は、アプリを基本としたサービスを展開しているフィンテック企業。
全従業員430人を対象に、週4日の勤務に変更後も給与は変わっていないそうです。
アトム銀行では、従業員の大半が週休3日制の採用を選択しています。
アトム銀行のマーク・マレンCEOは、
「20世紀の週休2日制の考え方は、多くの場合、21世紀の企業にとって、もはや目的に適さないと考えている」
「週休3日制にすることで、従業員は自分の情熱を追及したり、家族と過ごしたり、健康的なワーク・ライフ・バランスを築いたりする機会が増える」
「新型コロナウィルスが多くの人々に生き方を見直すきっかけとなっている中、より生産的で健康で、そして何よりも同僚が幸せになることは誰にとってもメリットがある」
と説明しています。
やはり、欧米は日本よりも個人の幸せを尊重する考え方が社会全体に浸透いしていますね。
豊かな人生に対する価値観が仕事以外にきちんと向けられているのが素晴らしい。
日本では、いまだに仕事優先、会社の人間関係優先という同調圧力が蔓延しています。
私は、そんな周りの価値観や世間体に合わせるのではなく、自分が心の中で真にやりたいと思っていることを追求できる人生が幸せだと感じています。
選択的週休3日制になるとどう変わる?
選択的週休3日制になると、
- 休日が増える
- 給料の大幅減
- 就業日の稼働時間が長時間に
- 公務員の場合は法改正が必要
こんな変化があります。
これを労働時間と給料の関係から、3つのパターンに分けることが出来ます。
給与減額型:労働時間が減ることで、給与や仕事量も減る。
例えば、週に40時間労働が週に32時間になることで、給与が80%になるパターン。
給与維持型:労働時間が減っても生産性を上げることで給与・仕事量が変わらない。
このパターンが理想です。
総労働時間維持型:1日の労働時間が延長することで1日の労働時間を変えず、給与や労働時間を維持する。
例えば、1日の労働時間を8時間から10時間に増やすケースです。
この3パターンから、給料がどのように変化するのか具体的に考えてみると、
- 収入が会社からの給料1つだけの会社員は、収入が減る。
その結果、いつまでも働き続けなければいけなくなる。
- 週休3日制で増えた休日で副業をして収入を増やす人は、もっと収入を伸ばすチャンスになって、自由な生活が手に入る。
こんな未来が予想できます。
週休3日制になっても、給料が減るなら、躊躇してしまう人も多いですね。
週休3日制になって給料が減るなら、生活コストを上げずに生活することが必須。
ベストなのは、休みが増えても給料が維持されるケースです。
実際、与信管理ASPクラウドサービスを提供するリスクモンスター株式会社が2022年5月に実施した調査では
- 週休2日
- 週休3日・給料減
- 週休3日・労働増
この3つのアンケートの結果、最も多かったのは週休2日、次が週休3日・労働増、最後が週休3日・収入減というものでした。
週休3日になったとしても、給料が下がるのは避けたいと考えている人が多いんです。
終身雇用・年功序列制度の崩壊後をどう生き抜くか
週休3日制になると、いまの給料を維持して休みが増えるケースは少ないので、今のままでは生活費が足りなくなります。
生活にゆとりがなく、貯蓄もなかなか増えないという厳しい現状が待ち受けているのです。
週休3日制というのは、終身雇用・年功序列が崩壊した後、企業が従業員とどのくらいの距離感で付き合っていくのかが見えてくる制度です。
これは新しい時代の幕開けであるとともに、圧倒的なチャンスの到来でもあります。
適正なリスクをとって副業を行うことが収入アップへの近道
週休3日制は、適正なリスクをとりつつ、本業と副業を組み合わせてバランスの取れた働き方を実現するチャンスになり得ます。
具体的には、給料が減額されても、会社員としても
- 給料が減額されても、会社員としての安定した給与所得がある
- 増えた時間で副業を行って所得を増やす
このように、会社員として最低限の生活費を担保しながら、安心して副業にチャレンジできるようになります。
副業を行う時間を作るためにも、
- 週休3日制を採用している企業への転職活動を行う。
- フルリモート、リモート勤務を積極的に導入している企業への転職活動を行う。
こんな風に転職活動も行うことで、適正なリスクをとりながら収入を増やしやすくなります。
変化に柔軟かつ、上手く対応できるかどうかで、今後の人生が大きく変わります。
今後の日本で生き残っていくためには、
出世ではなく、自分の時間を確保して、副業力を磨く。
そして、副業でがっぽり稼いだ資産をしっかり守る。
この流れが重要。
出世は目指さなくても、仕事の成果にこだわってサラリーマンとしてのスキルや経験を身につける。
そこで高めたサラリーマンとしての力を出世ではなく、自分の時間の確保、副業の規模拡大に使うのが、これからの勝ち組の基本戦略になります。
そして、
- いま働いてる会社のワークライフバランスが悪い
- 会社がリモートワークに取り組んでいない
など、自分の時間が確保できないときには、ワークライフバランスの改善を目指して転職活動を行うことをオススメします。
転職活動自体は、全くのノーリスク。
自分には、どんな転職先があるのか。
いまより好待遇の会社が見つかり、内定が決まったなら、実際に転職すればいいのです。
気にいった転職先がなければ、転職しなければいいだけ。
さらに、40代でも間に合うサイドFIRE(セミリタイア)生活への移行方法も記事にしていますので、ぜひご覧ください。
公務員はどんな勤務になるのか
公務員が選択的週休3日制を導入した場合、今よりも忙しくなります。
これは確実です。
なぜなら、出勤する人間が減るからです。
平日に役所を完全に閉めることはできないので、交代で平日を休むことになります。
すると、平日に出勤する人間が減るのに仕事の量は変わらず、出勤した人は忙しくなります。
休みが増えても、出勤した日の忙しさが増すのは考えものですね。
シフトによっては、仕事をしないおじさんとペアになってしまう可能性もあります。
考えただけで最悪です。
ただでさえ、忙しい人は余計忙しくなってしまう可能性もあります。
そして、給料は確実に減ります。
どこの自治体も財政難ですし、勤務時間が減れば給料が減るのは避けられません。
人件費削減のあおりで、新人の採用も増えません。
人口が減少していくのと財政難のため、公務員の増員の可能性は低く、どこの自治体もギリギリの人員で仕事を回すことになります。
公務員は、ブラック化がさらに進むことになります。
そして、公務員の副業が解禁される可能性も難しいのが現実。
なぜなら法改正の壁が高いからです。
公務員でも週休3日制を上手く取り入れるためには、
- 担当者が休んでも仕事が回る体制の構築
- 関係先への事前説明
- ムダな会議を減らして、オンライン化を進める
- 対面でなくてもコミュケーションできるチャットツール等の導入
- 勤務員の週休日数を個別選択できる勤怠管理システムの導入
といった準備や制度作りが必須です。
もしも、週休3日制になることで給与が減るようなら、増えた余暇時間での副業や兼業を認める方向に制度も改正してほしいところです。
諸外国では、公務員の副業規制がない国も多いので、日本も早く公務員の副業が解禁されればいいんですが…。
電機やIT業界で週休3日制が広がり、さらに他の業界にも波及することで、公務員に良い人材が集まらないようになれば、公務員も週休3日制の導入が早まるかもしれません。
その上、給料も維持されたり、給料が下がるなら副業が解禁されなければ、公務員離れに歯止めがかからなくなるかも。
安定を求めて公務員を目指す代償として、同調圧力の中、部屋の中に閉じ込められて、つまらない仕事で自分を押し殺し、空気を読んで忖度して生きる。
そんな窮屈な生活よりも、自分らしく自分の人生の舵を自分で握る生き方を目指す若者が増えてくれることを願います。
選択的週休3日制のメリット
次に、週休3日制がもたらすメリットは、以下の点です。
通勤の負担、ストレスが減る
休みが増えれば、ストレスが減ります。
通勤日数が減り、満員電車での長時間の通勤をしなくていい日が増えるからです。
さらに自宅から駅などの公共交通機関までの移動もなくなるため、通勤の負担が大幅に減って時間が生まれます。
通勤のストレスはかり知れません。
通勤が減って空いた時間をスキルアップに使うことで生産性を高めることもできます。
出勤を減らすことによるコロナウィルスの感染予防
出勤が減ることによって、その分を自宅で過ごすことに。
すると他人と接触する回数が減り、コロナウィルスへの感染予防効果が生まれます。
職場での会話や食事などによる感染リスクを避けることができます。
生活に時間的余裕が生まれ、副業に充てる時間が増える
休日が増えることによって、生活に余裕が生まれます。
休日が1日増えるだけでも、実際には休日の前日夜からの時間の使い方が確実に変わる。
そして、余裕が出来た時間を副業に充てるなど、増えた時間を有効に使うことが出来ます。
本業と副業を両立させる方法を下の記事に書いていますので、こちらもぜひ読んでください。
柔軟な生き方が可能になり、生涯現役も可能になる
休日が増えることによって、家族や友人と過ごすプライベートの時間に充てる時間が増えることになります。
年齢を重ねたときに、より負担の少ない週休3日制を選択することが出来れば、退職せずに働き続けることも可能に。
時短勤務と組み合わせたり、さらに休日を増やして週休4日制にすることで、生涯現役で働くことも可能になるでしょう。
しかし、生涯現役で働き続けるというのは、メリットであると同時に嫌な仕事を続ける場合にはデメリットにもなります。
これは人それぞれ、善し悪しですね。
テレワークと組み合わせることで、居住地もより自由に
週休3日制で仮に金曜日が休日になると、前日木曜日の夜から次の出勤日である月曜日朝まで、実質5日間に渡って時間が増加します。
さらにテレワークと組み合わせることで、自宅にいる時間が増えるため、職場と自宅の距離を見直すこともできます。
たとえば、職場から離れた地方で安い家に住み、より自由に生きることが出来ます。
私も、田舎での勤務を希望しています。
田舎で通勤時間を減らし、自分の自由な時間を増やしてストレスの少ない生活を目指しています。
選択的週休3日制のデメリットの事例
逆に週休3日制のデメリットを見てみましょう。
1日当たりの勤務時間が増える
労働時間が短くなった中で、今までと同じように仕事をしていると、これまでと同じ業務をこなすことができず、業務自体が停滞してしまうおそれが生まれます。
そのため、これまでと同じ作業量をこなそうと思うと勤務時間が増えます。
休日が増えた分、出勤する4日間は勤務時間が増えることになります。
労働時間を増やさないためには、これまで以上に生産性を高める必要があります。
1日当たりの労働時間が8時間から10時間に増える可能性
週に40時間労働のまま週休3日制を導入した場合、出勤する4日間の労働時間は1日当たり10時間となります。
しかし、普段から残業をしている方にとっては、あまり影響はありません。
1日2時間勤務時間が増えても、休日が1日増えた方がいいという方も多いですよね。
給料が減る(実はリストラ?)
週休3日制を導入した場合、給料が減る可能性は高くなります。
週休3日制を導入することによって人員を確保するとなると、従業員の人数を増やす代わりに一人当たりの給料が下がります。
雇用人数が増えなかったとしても、企業側は休日を増やす代わりに給料を減額します。
労働日数と給与を減らし、その結果休みを増やすという仕組みです。
企業としての競争力を高めるために、労働時間と人件費の削減という狙いもありそうです。
日本マイクロソフトが導入している週休3日制では、労働時間が減っても給料は維持されるタイプです。
1日8時間労働で週4日勤務をして、給料は従来通りという日本マイクロソフト型がベストなのは、誰にとっても言うまでもありません。
1週間の勤務日数が8割になる分、生産性が1.25倍になれば計算上は成り立ちますので、日本企業にはぜひ日本マイクロソフト型の週休3日制を取り入れてほしいところです。
育児や介護で週休3日制を選んだ場合でも、その分給料が減るなら、転職や副業を視野に入れて、早めに準備しておく方がいいでしょう。
将来の生活を考えると、いまのうちから転職活動を開始して、自分のどんな転職先があるのかを知っておいたほうがいいでしょう。
転職や副業が上手くいかないと、給料を維持するために週休2日制を選択してしまいます。
転職は完全に後出しジャンケンです。
希望する条件に合う企業が見つかれば転職を考えればいいし、見つからなければ転職しなければいいんです。
転職活動自体は、ノーリスク、ハイリターン。
転職サイトや転職エージェントは無料で利用できます。
従業員間のコミュニケーションが不足する
出社日数が減ることで、実際に会社で顔を合わせる機会が減っていきます。
リモートワークで補うといっても、実際に顔を合わせたコミュニケーションに比べると、意思の疎通が不足して、コミュニケーション不足によるミスや発想、企画提案力の低下につながりかねません。
取引先と休日がズレることにより、スムーズな商談が出来なくなる可能性もあります。
週休3日制を導入または導入を目指している企業
次に週休3日制を導入している企業の一例を見てみましょう。
日立製作所
日立製作所は、2022年中に、1日3.75時間の最低勤務時間を廃止します。
フレックス制と裁量労働制を適用している従業員約15000人が対象。
一定の日数を長めに働き、就業しない日を設けることで、総労働時間を維持したまま、週休3日制も可能に。
勤務時間を自分で決めることができて、1カ月のうちに決められた時間を勤務すれば、給料もそのままで、週休3日制が選択できます。
週休3日で働きたい場合は、他の勤務日にその分長く働けばいいんです。
これは、自分の裁量で働きたいと考える労働者に需要が大きい制度です。
また、勤務時間を柔軟に設定できるのと同時に、働く場所の多様化も進めます。
年末年始や飛び石連休の間に、帰省先の実家や旅行先のホテルで勤務できる制度を正式に導入する予定。
労働時間そのものよりも、成果によって賃金を決定するという、価値基準の転換が進み、最適なワークスタイルの確立という方向に舵を切っています。
この流れは、他の民間企業や特に無駄が多いとされている公務員には採用してほしいですね。
早く日本全体が労働時間の長さや休日出勤によって評価される悪しき風習を払拭し、仕事=イヤなこと、イヤな仕事の対価としてお金をもらえる、という図式をくつがえしてほしいです。
そして、「仕事は人生を豊かにする楽しいもの」という社会になってほしいです。
塩野義製薬
塩野義製薬では、2022年度から希望する社員が週休3日で働ける制度を導入することになりました。
対象は新入社員や管理職などを除く約7割の社員です。
大学院での勉強や資格取得などを通じて社員の能力アップを促進させ、自社でのイノベーション(技術革新)につなげることが狙いです。
希望者を募って、2022年4月から制度を開始します。
さらに副業も認められます。
給料は、週休2日制に比べて8割程度になる見込みです。
入社3年未満の社員や管理職は対象外ですが、介護や育児での制度利用も認められます。
ファーストリテイリング
ユニクロやジーユーといった衣料品メーカーであるファーストリテイリング。
1日10時間の勤務で週に4日働く、変形労働制を採用しています。
この制度では週休3日制にしながら、週休2日制と同じ週40時間労働としています。
週に3日の休日を確保しつつ、週休2日制と同じ給料です。
日本マイクロソフト株式会社
ソフトウェア会社であるマイクロソフト社の日本支社。
週休3日制をトライヤル導入しており、2019年8月の全ての金曜日を休業日として、この日は特別有給休暇としました。
8月は週休3日制だったのに、給料がこれまでの週休2日制と変わらなかったんです。
この制度によって、社員一人一人が仕事や生活の事情に応じた柔軟な働き方を選択できるようにしています。
ヤフー株式会社
ヤフーでは、育児、介護、看護などを抱える社員の中から希望者を対象に「選べる勤務制度」という週休3日制を導入。
この制度では休日に給料は支払われず、給料も2割程度減ります。
今後は、制度対象の社員をさらに広げる予定です。
AIなどを活用して業務の効率化を図り、給料を下げずに週休3日制の実現を目指しています。
ヤマト運輸株式会社
配送大手のヤマト運輸株式会社では、ライフステージに合わせて勤務形態を選べる「労働日数・時間選択制度」を導入。
これは、人材の確保やライフステージに応じた働き方の実現が目的。
1日当たりの労働時間を4時間、5時間、6時間、7時間、8時間から選ぶことができ、さらに週休3日制、週休4日制を選択可能としました。
育児や介護といった条件を満たすと、選択肢として週休3日制、週休4日制を選ぶことが出来る制度
です。
子育てや介護、あるいは年齢50歳以上など一定の条件に該当する在籍1年以上のフルタイマー社員を対象としています。
NEC
NECでは、2022年度から週休3日制を導入します。
オフィスのあり方を見直し、週休3日制の導入で働く時間の自由度を向上させるのが狙い。
2018年に始めた「Smart Work」で、各事業場のフロアをリノベートしたり、在宅勤務やスーパーフレックス制度を導入して、働きやすい環境を整備しており、そのバージョンアッ「Smart Work2.0」が今回の改革です。
パナソニックホールディングス
2022年1月6日、パナソニックはオンライン説明会で、希望する社員が週休3日を選べる制度の導入を目指すことを表明しました。
2022年4月19日の段階では、2022年度中の導入を検討しています。
パナソニックの週休3日制のポイントは「1日の労働時間を維持すること」です。
つまり、週休3日制を選択した場合は、その月や年間を通じての総労働時間は短くなります。
このような制度を導入した場合には、週の労働時間が5日から4日へと減少するに従って給料も2割ほど減る会社が多いんです。
この点について、パナソニックは、「給与への影響は労使協議や社員個々への影響を含めて、丁寧に検討していく」と詳しい方針は示していません。
パナソニックは、週休3日制を導入する理由として、社外副業や地域ボランティア、自己学習などに挑戦する時間の創出としています。
つまり、余裕のあるプライベート時間を確保できるようにして、各従業員が自己投資をすることによって、生産性を上げることを目的としています。
また、配偶者が転勤になった場合でも雇用が継続され、自宅で仕事ができる「ホームオフィス」の導入も検討しており、多様化する働き方に柔軟に対応していく方針を打ち立てています。
給料などの具体的な部分は、今後さらに詰めていくようですが、製造業大手の週休3日制導入は、今後各界に大きく広がっていきそうです。
はっきり言ってうらやましい。
堂々と副業に取り組める環境に身を置くことは、これからの日本で生きていくうえで絶対に欠かせない要素になります。
パナソニックは国内従業員が約9万人で、メタバース事業にも本格参入を表明していますし、日本で最初に週休2日制を導入した企業でもあります。
リモートワークも今後さらに加速していくでしょうし、今後さらに会社に集まって仕事をするという文化はなくなっていきそうです。
パナソニックホールディングスで可能になる新しい働き方:令和4年10月から試験導入を始め、令和5年2月に本格導入予定。
- 週休3日、4日制
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週休3日は、1日の最低労働時間をなくして実現。
人事・総務といった間接部門では、勤務日の働く時間を増やして給料を維持することが可能。
週休4日では給料が維持されないため、勤務日の労働時間は長くならない。
- フルリモートでの勤務
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これまでは、通勤圏内でのリモートワークは認められていたが、通勤圏外でもフルリモートが可能に。
両親の介護や家族の転勤があっても継続して働くことを想定。
- 他社に雇われる形での社外副業
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週休3日、4日で増えた休日に他社で勤務して知見を広めることが目的。
- 法律で定めた期間を超える育児休業
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子育てを支援して、ワークライフ・バランスを実現を後押し。
みずほフィナンシャルグループ
2020年12月に週休3~4日勤務制度を導入しています。
社員自らが働く場所や時間を選ぶことが重要という考え方のもと、週休3~4日勤務制度の導入を決定しました。
「土日プラスもう一日」で社員はいきいき働ける。
この制度は、グループの銀行や証券会社に勤務する約4万5千人の全社員が対象です。
土日に加えて毎週決まった曜日を休みとする。
事前に上司に伝えて承認を得るなどのルールはありますが、細かい制約はなく、個人の希望で取得できます。
ただ、勤務時間の減少に伴い、給与は週休3日だと従来の8割、週休4日だと6割まで減ります。
制度を活用している社員の傾向として、20代は自分磨きのために大学院などに通う人が多く、30~40代は育児、40~50代は親の介護や自身の通院といったケースが多くなっています。
個人によって働き方のニーズは様々です。
ホンダ
ホンダは、2022年10月から、金曜日を半日労働として週休2.5日に増やすことを検討中。
1日の勤務時間を現在の8時間から1時間延長して9時間にすることで、給料を維持する考えです。
また、2020年4月に1度目の緊急事態宣言後から、全社的に実施してきた在宅勤務を取りやめて、2022年5月の大型連休明けから、全従業員が週5日間をすべて「強制出社」に勤務体系に切り替えます。
週休2.5日制にして給料維持は嬉しい変更です。
しかし、リモートワーク廃止は完全に世界の流れに逆行しています。
一部のリモートワークできない従業員のことを考えて、リモートワーク可能な従業員まで一律に強制出社というのは、私なら転職を考えます。
自動車業界で仕事をしたい人は、転職先も限られるので、会社側も強気に出ているのかもしれません。
組織に従って生きるのか、自分の人生を自分でコントロールするのか、価値観が問われます。
各国の導入状況
ここからは、各国の状況をお伝えします。
特に欧米では週休3日制の導入が進んでいます。
ベルギー
ベルギーでは、2022年半ばから、週休3日制が認められることになりました。
希望すれば、給料が減らずに勤務日数を減らすことが可能に。
新型コロナウィルスのパンデミックを受けて、ストレスや燃え尽き症候群に対応するためということです。
従業員が週4日勤務(週あたりの労働時間は週5日制勤務の場合と同じ)を希望した場合、雇用主はそれを拒否することも可能です。
しかし、認めない理由について書面での説明が義務付けられます。
アイスランド
アイスランドでは、2015年から2019年にかけて、試験的に週休3日制が導入されました。
その結果は、圧倒的な成功だったと評価されています。
大半の職場で生産性やサービスの質が維持、向上しただけではなく、労働者のストレスやワークライフバランス、燃え尽き症候群なども劇的に改善することがわかったのです。
現在では、労働人口の86%が勤務日数の削減や、労働時間の短縮を求める権利が認められています。
週休3日制になっても給料を維持するためには、仕事のクオリティーを下げないことが大前提です。
週休3日制になると平日に休めることで仕事のモチベーションが上がり、各個人が働く時間を改革して主体的に効率化を推し進めたのです。
アイスランドは、他の北欧諸国に比べて長時間労働の習慣が根強い国で生産性やワークライフバランスの低さが課題でした。
しかし、週休3日制の導入がそれらの打開策として有効に機能し始めています。
日本もアイスランドと同じ方向を目指すべきです。
その他の国々
スペインやスコットランドでも、給与を減額することなく週休3日制とする計画を発表しています。
アラブ首長国連邦でも、2022年から、政府機関の職員の勤務日数を週に4.5日としています。
日本政府も公務員から週休3日制を試験導入してほしいものです。
まとめ
選択的週休3日制の議論は始まったばかり。
給料が減っても休日が増えることで、さまざまな生き方ができる反面、生涯働くことになる可能性が大いに考えられます。
今後、子育てや介護を抱える社員が働きやすい企業は優秀な人材を確保できるため生き残ることができますが、逆に環境が整備できない会社は生き残ることができません。
そのため、政府が主導しなくても選択的週休3日制の導入は進んで行きます。
現状は、すでに週休3日制を導入している企業も増えています。
一方公務員は法改正が必要な分、週休3日制の導入は遅れることになります。
ただ、法改正までこぎつけば公務員の方が一気に浸透することは確実。
そして、週休3日制によって働き方が多様になると同時に、給料が減額です。
生涯を現役で働き続けなくてはいけない人が増えることにも繋がります。
今後、時代の変化に柔軟かつ、上手く対応していくためには、副業によってスキルを磨くこと。
会社にしがみつかなくても生きていけるように、稼ぐ力を身に着けていくのは必須の時代です。
副業を始めて自分の力で稼ぐ力を高めておくことが必須。
会社からの安定した給料を受け取りつつ、増えた休日をうまく副業に利用。
副業で収入を増やすチャンスにしましょう。
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